2026年8月1日
Admicreaの物語階層 ― シリーズ・プロダクト・エピソード・シーン

脚本を書いていると、こんな瞬間はないでしょうか。
「いま書いているこの場面は、話全体のどのあたりだっけ?」 「思いついた場面を、ひとまずどこに置いておこう?」
頭の中には物語の全体像があるのに、実際に書くのは目の前の一場面ずつ。 この“全体”と“部分”を行き来しながら書けるかどうかが、脚本づくりの快適さを大きく左右します。
Admicreaは、物語を4つの階層で整理することで、この行き来をスムーズにします。
シリーズ > プロダクト > エピソード > シーン
大きな器から小さな単位まで、物語をこの4段階で管理します。 最初は聞き慣れないかもしれませんが、どれも脚本づくりにとって自然な区切りです。ひとつずつ見ていきましょう。
4つの階層
シリーズ = 世界観
一番大きな入れ物が「シリーズ」です。 シリーズは、1本の作品ではなく「世界観」の単位だと考えてください。
たとえば、本編・続編・スピンオフ・外伝。 別々の作品でも、同じ世界と同じ登場人物を共有しているなら、それはひとつのシリーズです。

プロダクト = 1本の作品
シリーズの中に作るのが「プロダクト」、つまり1本の作品です。 映画なら1本、連続ドラマなら1シーズン、舞台なら1公演。 「完成したら、ひとまとまりとして人に見せるもの」がプロダクトの単位です。
(「プロダクト」は少し硬い言葉に聞こえるかもしれませんが、頭の中では「作品」と読み替えて大丈夫です。ひとつの世界から、いくつもの作品が生まれる——その関係を表すために、あえて別の名前をつけています。)
プロダクトには、作品全体のあらすじを書いておけます。

エピソード = 話数
プロダクトの中の区切りが「エピソード」です。 連続ドラマの第1話・第2話、あるいは映画の第一幕・第二幕のような使い方もできます。
エピソードにも概要を持たせられるので、 「この話で何が起きるか」を一段引いた視点で設計できます。

シーン = 脚本を書く場所
そして、実際に脚本を書く場所が「シーン」です。 柱(場所・時間)、ト書き、セリフといった本文は、すべてシーンに書き込んでいきます。
シーンには、本文だけでなく概要・登場キャラクター・プロットメモも持たせられます。 だから「まだセリフは書いていないけれど、ここでこういうことが起きる」という、 設計段階のシーンも置いておけます。

書きながら、組み立て直せる
Admicreaのシーンは、1枚1枚が独立したカードのようになっています。 だから、書き進めながら順番を入れ替えたり、「この場面はもっと後だ」と構成を練り直したりが、自由にできます。
書くことと、組み立てること。 脚本づくりで何度も行き来するこの2つを、同じ画面の中でスムーズに往復できる—— それが、この階層構造のねらいです。 (シーンボードやプロットボードといった構成機能も、この仕組みの上で動いています。)
そして書き出すときは、シーンがエピソード順・シーン順に束ねられて、1本の脚本になります。
「シリーズ」から作る理由
「まず1本書きたいだけなのに、なぜ“シリーズ”から?」と思うかもしれません。 それは、ユーザーの皆さんが生み出す物語が、1本で終わるとは限らないからです。
面白い物語には続きが求められ、続編やスピンオフ、同じ世界の別の物語が生まれることがあります。 そのときに困らないよう、Admicreaはキャラクターに関する情報——プロフィール、相関図、タイムライン——を、すべて「シリーズ」に紐づけて管理します。 だから次の作品を書くときも、キャラクターを一から作り直す必要はありません。 本編で育てた登場人物を、そのまま連れていけます。
いま必要なくても、将来の展開を心配しなくていい。 「シリーズ」は、そのための安心の器です。
小さく始めていい
4階層と聞くと大げさに感じるかもしれませんが、身構える必要はありません。 短編を1本書くだけなら、シリーズ1つ・プロダクト1つ・エピソード1つで十分。 あとは、シーンを書いていくだけです。
最初は小さく、でも器は大きく。 物語が育って、続編やスピンオフが生まれたそのときに、この構造が静かに活きてきます。
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次回は、この構造の上で動く機能を、ひとつずつ紹介していく予定です。
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